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MTシステムのことを知りたい

よくある質問と答え

MTシステム全般に関するご質問

Q.
MTシステムにはさまざまな計算方法がありますが、特徴や用途を教えてください。(MTシステムの計算法と用途)
A.

1994年にMTSとして田口玄一博士からパターン認識の理論が提案されて以来、マハラノビス距離以外の新しい計算方法が示されてきました。
列記すると、(1)MT法 (2)MTA法 (3)TS法 (4)T法 で、T法はさらに3種類の計算方法に分かれています。また、いくつかの変数(項目)をグループ分けするマルチ法も提案されています。
どの計算方法も、均質性のあるデータ群=単位データに基づいてパターン認識を行うということでは共通していますが、それぞれに固有の特徴や目的を持っています。MTシステムは統計学や人工知能の分野と大きな接点があり、まだまだ研究すべき部分が多いと言えます。

(1)MT法(Mahalanobis-Taguchi Method)

マハラノビス距離を用いる計算方法で、全ての変数間の相関を基にパターンの相違を距離として求めます。パターンは相関の要素を強く含んでおり、田口博士が「パターンを扱うための最も適切な方法」として提案されました。MT法は工業分野や経済分野、あるいは医療分野で多く利用されています。ニューラルネットワークなどと比較しても高い信頼性が同等以上、もしくは相当高いレベルで確保され、原因診断など他にはない機能を持っていることが知られています。
なお、MT法では“多重共線性”があると計算不能になりますが、アングルトライ社では“特異解”の方法を付与することにより、この問題を解決しています。

 

(2)MTA法(Mahalanobis-Taguchi Adjoint Method)

一般にMT法の課題である“多重共線性”を解決する目的で提案された計算方法です。相関行列の代わりに余因子行列を使用します。しかし、この計算方法でも多重共線性が2組以上ある場合には計算ができません。そのため、特定の問題以外ではあまり実施例が見られません。
MTA法は当初は多重共線性解決のための一方法として提案されましたが、その後“信号データ”という考え方を導入して、信号 対 出力(距離)の関係を明確にしようという計算式も提案されています。信号データについては、別項のQ&Aを参照してください。

 

(3)TS法(Taguchi-Schmidt Method)

「良い異常」と「悪い異常」とを見分ける目的で提案された計算方法です。
MTシステムでは距離が大きければ標準的な状態から遠いことを意味します。しかし、それが「好ましい方向」なのか「悪い方向」なのかを知りたいことがあります。たとえば株価予測では、上昇するのか下降するのかの情報が重要です。
そこで距離に符号を付ける計算方法として提案されたのがTS法です。シュミットの直交展開と信号データを利用し、相関情報も考慮した“符号の付いた距離”を求めます。
ただ、TS法では単位空間を求める計算過程で、どの項目から取り入れるのかの順番を変えると結果が大きく変わるため、利用には難度が伴います。

 

(4)T法(Taguchi Recognition Method)

上述の(1)〜(3)の計算処理を、できるだけ簡略に実現することを主要目的として提案されたのがT法と言えます。相関の要素を省略し、主効果の働きに特化した計算処理です。変数ごとの効果をSN比で重み付けして加算するものです。簡略処理であるため計算速度が速く、また多重共線性があっても計算が可能という利点がありますが、認識精度や信頼性については十分な確認が必要です。MT法をベンチマークとする場合もあります。
T法には(1)、(2)、(3)の3種類があります。
T法(1)と(2)とは類似しており、距離に符号を付ける必要がある/ない、により使い分けます。また、TS法と同様に“信号データ”が必要です。
T法(3)は多くの変数を、標準SN比ηと感度βの2変数に情報圧縮する方法です。0〜9の数字パターンを対象とする場合、MTシステムでは10個の単位空間を必要とします。漢字まで対象を広げると数千個となり、それぞれが数十〜数百の変数を持ちます。これではデータボリュームが大きくなり、処理時間もかかります。そこで、前述のように2次元に圧縮できないかというのがT法(3)です。T法(3)はRT法とも呼ばれています。

以上のことをまとめて図にしました。座標軸は“相関の利用”、“距離の符号”、“信号”の3軸です。他にもパターン認識技術としての座標軸がさまざまありますが、MTシステム全体を俯瞰する意味で割り切ったものだという前提で見てください。

Q.
“信号データ”とは何ですか?(信号データの意味)
A.

品質工学では、入力と出力の直線関係を指標として、機能の良否を評価することがあります。たとえば、エンジンではガソリンの注入量と取り出すエネルギとの関係は直線であれば機能が良いと言えます。このときのガソリン注入量すなわち入力を“信号”と呼びます。よいエンジンでは出力エネルギは信号に比例するはずです。
パターン認識も同様に考えることができます。単位空間に対して外部から異常データが与えられた場合、異常の程度と比例した距離が得られれば、認識系として優れていることになります。そして、異常データのことを“信号データ”と呼びます。MTA法、TS法、T法(1)(2)では単位空間を決めるとき、こうした信号データを利用します。
ただし、異常程度を数値とすることは一般に困難です。たとえば、文字のうまい/へたや設備の異常程度について、「2倍ひどい」などと数値を与えることが困難なことからも理解できます。そのため、“価格の予測”など信号値が明確に得られ、重要な場合に信号データが利用されます。

Q.
MTシステムは、従来のパターン認識にはない利点があると聞きましたが、どのような点でしょうか。(MTシステムの利点)
A.

MTシステムは、認識処理の信頼性の高さ、処理速度の速さ、処理可能な項目数の多さ、また、異常時の原因診断を高速に処理できると言う点で優れています。そのため、特に生産設備診断への応用などに適しています。

Q.
MT法では、単位データであるマハラノビス距離(MD)の平均値が"1"になると聞いていますが、そうならない場合があります。その理由と、結果の信頼性との関係について説明して下さい。
(単位データのマハラノビス距離の平均値)
A.

マハラノビス距離(MD)が1とならない理由として、以下の要因が挙げられます。

項目数(変数)がデータ数より多い

一般的にはデータ数が多い方が望ましいのですが、実問題を扱うと、必ずしもそうならない状況も生じます。しかし、項目の中に有効なものが充分含まれていれば有益な結果を得ることができます。

 

多重共線性あるいは標準偏差ゼロとなる項目(変数)が存在する

多重共線性問題は、設備監視等では避けて通れないことではありますが、多重共線性にこそ情報が含まれていることが多くあります。弊社ソフトは多重共線性や標準偏差ゼロの項目があっても、信頼性の高い結果を得ることができます。

Q.
計測データに欠損がある場合にはどうしたらよいでしょうか。数値"0"を代入してもいいのでしょうか。(データの欠損時の処理)
A.

欠測値の処理方法には、これまでに品質工学会でもいくつかの研究事例がありましたが、一般的に、「その計測項目の平均値で補完する方法」「欠測の前後のデータの間を採るなどの方法」などがあります。

場合によって使い分けが必要ですので、詳細は品質工学会誌などの事例を参考にして下さい。なお、数値"0"を代入するのはお控え下さい。

Q.
直交表とSN比とを用いて原因診断、あるいは有効性解析(項目選択)を行なった場合、効果が負となる事がありますが、これはマハラノビス距離(MD)を小さくしていると解釈すればいいのでしょうか。
(直交表による原因診断で「負」の値となった場合)
A.

直交表を用いた原因診断では、第1水準の効果と、第2水準の効果の差分が計算されます。ある項目の結果が負ということは、「その特徴量を使うことにより、SN比が悪くなる」と解釈されます。

すなわち、「MDを小さくしている」となるのですが、値が負側に大きい場合、その項目を外すと、返って全体のSN比が悪くなる事があります。理論的に未解明ではありますが、現状では「大きな負の効果を持つ項目は、原因となっている可能性もある」と解釈したほうが良いでしょう。

MTRT-AddInsに関するご質問

Q.
「貢献度法」と呼ばれる原因診断手法の結果と、直交表とSN比とを用いた原因診断手法の結果に相違はありますか。また、どちらの方が信頼性が高いのでしょうか。(原因診断方法の相違点)
A.

各手段の目的は同じですが、計算方法が異なりますので、結果には若干の相違があります。信頼性の優劣に関してはほとんど同一ですが、貢献度法の方が圧倒的に処理速度が速い(約1万倍)ので、特にリアルタイム監視に適しています。

MTRT-AddInsに関するご質問

Q.
MTRT-AddInsを起動し、メニューバーから単位空間作成を試みましたが、動作しません。どうしたらよいでしょうか。(動作上の問題)
A.

Excelのメニューバーの「ツール→マクロ→セキュリティ」を選択し、セキュリティレベルを変更して下さい。

Q.
計算時間は、通常は速いのですが、時々、項目数もデータ数もそれほど大きくないのに、単位空間の計算にかなり時間がかかる事があります。なぜでしょうか。(計算時間)
A.

データの小数点以下の桁数がかなり多くなっていることが考えられます。Excelのセルに表示されている数値の小数点以下の桁数より、メモリに存在する桁数の方が多くなっていることがあります。

セルにカーソルを合わせると、メニューバーの下にメモリ内容が表示されますので、確認して下さい。桁数が多い場合は、セルに表示されている数値の小数点以下の桁数を6桁までにして下さい。

Q.
インストール時に、インストーラーからではなく、手動でインストールする事があります。そうした場合、アンインストール時の注意事項はあるのでしょうか。(手動でインストールした場合の「アンインストール時」の処理)
A.

何らかの理由でMTRT-AddInsを手動でインストールした時は、アンインストール時に注意していただきたい事項があります。以下の手順で処理を行なって下さい。

(1)既にインストールされているMTRT-AddInsをプログラムの追加&削除からアンインストールする。

(2)エクセルを立ち上げ「ツール→アドイン」をクリックすると「アドイン」の画面が表示されるので、リストアップされている項目の中の"MTRT-AddIns"をクリックする。

(3)「アドイン'C:\ProgramFiles\MTRT-AddIns\MT-Addin.xla'が見つかりません。リストから削除しますか。」というメッセージが出力されるので"はい"を選ぶ。

WaveToolに関するご質問

Q.
WaveToolを使って特徴抽出を行った場合、具体的にどのような結果が得られるのでしょうか。また、特徴化をした場合と、しない場合とを比較して、結果はどのように変わるのでしょうか。(WaveToolの効果)
A.

一言でいえば、「波形の相違、波が次第に変化する様子を捉えることができる」という効果があります。

設備の監視をする時に、温度や圧力などが時系列で計測されます。設備の正常さを見るために、振動数や振幅などの性質の他に、それらが時間的にどの程度増減しているかなどが重要な指標となります。WaveToolにより、そうした指標を精密に抽出することが可能となります。

特徴化しない場合には、異常を示す重要な兆しを見逃す可能性が大きくなります。

Q.
WaveToolは、温度や圧力などを同時に計測している時に、それらを一気に特徴化するツールと考えていいのでしょうか。(WaveToolの機能)
A.

はい。WaveToolは、最大で255計測データまでを同時に処理することができます。

Q.
特徴抽出を行なった場合、元データと特徴量の開始位置との関係はどうなりますか。(特徴量と元データの位置関係)
A.

特徴抽出を行なうと、"移動平均"や"変化量(微分特性)"などを求めるために、元データの端部に計算されない範囲が生じます。例えば時系列データを対象に、移動平均を5個のデータから求める場合、始めの4のデータまでは計算ができません。

その関係をこちらのファイルに記載していますのでご参照下さい。

 

計算ライブラリに関するご質問

Q.
計算ライブラリはどのように使用することができますか。サンプルプログラムなどは準備されているのでしょうか。(使い勝手と周辺資料)
A.

関数をコールする形式で、非常に使いやすい構成になっています。単位空間作成、MD計算、原因診断などMTシステムに必要な全ての計算処理ができます。学生さんがVBによるプログラムを開発した例もあります。サンプルプログラムも現時点でVB用、VC用が準備されています。


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